外壁の断熱方法(一例)

外壁

通常の壁面

壁部は、気密の取り方の他、屋根部、床部の断熱位置などで取り合いの納まりが異なりますが、一例として板状気密材で気密を取る仕様を図に示しました。

  • 羽子板ボルト等は、ほぞ穴に納めるようにし、柱の外面をフラットにします。
  • 壁に施行する押出法ポリスチレンフォーム断熱材は横張を標準とし、柱芯に合せて釘で仮留めします。
  • 通気胴縁は断熱材を介して、柱、間柱に外張断熱専用ビスを用いて取り付けます。

ビスピッチは断熱厚みや外装材重量等で変動しますが通気胴縁間隔455mmの場合、303mmを標準とし最大でも455mm以下とします。 詳しくは、外張断熱工法用外装下地の構造設計例(2009年3月 (社)北海道建築技術協会)を参照ください。

断熱厚みと使用ビスの例

断熱材種類 厚み(mm) ビス長さ(mm)
押出法ポリスチレンフォーム断熱材3種
{熱伝導率0.028[W/(m・K)]以下}
85 150
50 110~120

※ 上記以外の断熱材厚みとする場合のビスの長さは、断熱厚み+40mm+通気胴縁厚み(18mm以上)以上としてください。
詳しくは以下のビズ製造会社にご確認ください。

※ ビス商品名

  • バネリードⅡ+ (東日本パワーファスニング㈱ http://www.e-jpf.co.jp/)
  • Xポイントビス (岩井産業㈱ http://www.wakaisangyo.co.jp/)
  • 通気胴縁:厚み18mm以上、幅45mm以上(外装材目地部は幅90mm以上、出隅は外装材の寸法などで異なります)
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出隅、入隅

出隅

  • 断熱材を柱心に合せて施工し、隅部は短冊状に切断したものを施工します。
  • 断熱材の厚み分ふけるので、外装材コーナー部材の寸法に合わせて、通期胴縁の幅を選択します。
  • 通し柱と柱の寸法が異なるときは外面合わせにします。

入隅

  • 入隅部に板状気密材と通気胴縁の受材を施行します。
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開口部

開口部廻りは、雨仕舞と気密性に配慮した納まりと入念な施行が必要です。

  • サッシを取り付ける柱部分に予め断熱材厚さに相当するふかし材(木材)を板状気密材(構造用画材等 以下同様)を介して取り付けます。
  • 窓台とまぐさは同様に受け材を取り付けるか、または見切り寸法を「柱寸法+板状気密材厚さ+断熱材厚さ」とします。
  • サッシは半外付け又は外付けサッシを用い、外装材と通気層の厚さ分を見切れる寸法のサッシ枠を選択します。
  • 防水処理の手順は以下の通りです。なお、3条確認仕様とする場合は、発泡プラスチック外張断熱協会発行の『発泡プラスチック工法施工のポイント』を参照ください。
  • 入隅部に板状気密材と通気胴縁の受材を施行します。
  1. サッシ下枠の窓台に先張防水シートを張ります。先張防水シートの切断面幅は300mm以上とし、垂れ下がり幅200mm以上、窓台 上の覆い100mm以上、左右の立ち上げ100mm以上を確保します。(図d)
  2. サッシ枠を取り付けた後、両名粘着タイプの防水テープをサッシ枠の釘打ちフィンを覆うように施工します。テープ幅は100mm 以上が望ましく、サッシ枠下部→左右たて部→上部の順に施工します。(図e)
  3. たて部と上部は、防水テープに透湿防水シートを押さえつけ、しわが生じないように張り合わせます。
  4. 下部は、先張防水シートの下に、透湿防水シートを潜り込ませます。(図f)
  5. 開口部廻りの通気胴縁は突き付けとせず30mm程の隙間を設けて通気を確保します。(図c)
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